ドアに残ったクラフトテープを剥がす

ドアにクラフトテープの剥がし残しがあるけど、見苦しいから何とかしたい!

何のために貼ったか覚えていないのですが、洋間のドアにクラフトテープの剥がし残しが張り付いていました。時間も経っているので、簡単には剥がせないようです。

粘着テープを剥がす方法はいろいろあると思います。剥がすためのツールもいろいろあって、ホームセンターの接着剤か塗料売り場に行けば、場所、対象に応じたシール剥がし剤を選べると思います。気を付けないといけないのは塗装面に残ったシールで、塗料の種類によっては、シール剥がし液によって溶けてしまうものもあります。

ドアは「ポリ合板フラッシュ」と言われるもので、フラッシュ構造のドア表面にポリエステル系合成樹脂板を貼ったもののようです。「フラッシュ」とか「ポリ合板」についてはネット上で調べることができますので、詳しくはそれらを参照してください。
一方、クラフトテープに使われている粘着剤は一般に「天然ゴム系」なんだそうですが、それ以上詳しいことはわかりませんでした。

溶剤を使って接着剤などを溶かそうとする場合、溶けるかどうかは、「溶解性パラメータ」あるいは「溶解度パラメータ」で判定することができます(このパラメータを”SP値”と呼びます)。両方のSP値が近ければ、溶剤で溶かすことができると言えます。

今回の場合、ドアの表面の樹脂はポリエステル樹脂とすれば、いちばん近いのはPET(ポリエチレンテレフタレート)でしょう。このSP値は21.9です。一方、クラフトテープ粘着剤の天然ゴムのSP値は16.2〜17.0です。
両者のSP値は離れているので、天然ゴムに近いSP値をもつ溶剤を使えば、ドア表面は傷めずに粘着剤だけ剥がすことができるでしょう。
例えば、キシレン(SP値=18.0)、トルエン(SP値=18.0)あたりが良さそうなんですが、あいにく両方とも手持ちにはありませんでした。そういう訳で、使ったのは「燃料用アルコール」というやつで、メタノール(SP値=29.7)とエタノール(SP値=26.0)の混合物でした。天然ゴムのSP値とはかすりもしません。・・・さきほどまでの講釈を完全に無視しているんですけど、結果オーライということで・・・。

なお、ここで表示したSP値の単位は[J^0.5/cm^1.5]ですが、[cal^0.5/cm^1.5]という単位で表されていることが多いようです。1cal=4.1858Jですので、後者の単位で表示されたSP値×√4.1858で前者の単位に変換できます。

使った物

使った工具

クラフトテープ粘着剤が残ったドア。
赤丸で囲った箇所です。
その箇所の拡大です。
燃料用アルコールをつけて剥がした後です。
後ですと言っても、跡はないので、どこについていたかわからなくなってしまいました。

注意点

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