TOA ミキサーD-2修理(出力低・ツマミ割れ)
PC用モニタースピーカーに他の機器出力も出せるように、適当なミキサーをあさってたら、TOA D-2を発見。これ、ステレオ入力×4+ステレオLINE入力×1っていう構成で、エフェクトバスとかフォールドバック(モニター送り)とかインサートもついてる、なんかちょっと本格的な仕様なんだよね。
出品者さん、この手の機器にあまり明るくないようで、メーカー名が"TAO"になってたし、機器名が"D-2 BLOCK
DIAGRAM"になってたりしたせいもあってか、他に入札した人がいなくて、めでたく落札あいまった。
うーむ、飲み屋かどっかで使われてたのか、筐体の側面、前面が油まみれだ。でも、これは無水アルコールで拭き取ればいいだろう…。
出音は…あれ?音がやたらと小さいじゃないか。どうしたってんだ??
それに、ツマミが割れちゃった!!
NC/NRだし、\1,000だし…でも、諦めないぞ。
…ということで…
使った物
使った工具
弄る前の状態。 出品者さん、筐体上面に書いてある"D-2 BLOCK DIAGRAM"が機種名だと思われたんですね。 この写真だとよくわかりませんが、前面のつまみ近くにソース名と思われる「8トラック」「C・D」などと書かれたシールが貼ってありました。 「8トラック」なんていつの時代なんだろう…。 |
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メーカーは、TOAです。TAOじゃありません。 | |
ブロックダイアグラムです。 メーカーサイトにはスペックシートと取扱説明書が置いてあって、取扱説明書にもブロックダイアグラムが載ってるんだけど、PDFファイルの解像度が低くてなんだかわかりませんでした(´д`) 音はすべての入力について小さくて、唯一、インサート(ACCESSORYと表示されてます)だけはまともだった(と思った)んで、 インサート直前のあたりが怪しいとみて、いろいろ調べてみました。 |
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この部分が、メイン基板で、OPアンプで構成されてます。 OPアンプの不具合とか、電解コンデンサーの不具合とか、ハンダ割れとか、ありそうな不具合を当たってみたんですが、どれも原因ではありませんでした。 |
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諦めかけたときに、まさかとは思ったんですが、インサートより後段のミューティング基盤のコネクタを外してみたら… …まともなレベルで音が出てしまった! ということは、この基盤に不具合があるということでは? |
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この基盤には電解コンデンサーが3個載ってました。 このうち1個はバイポーラ−タイプで、他2つは普通の10μFの電解コンデンサーだったのですが、その10μFの電解コンデンサーのうちの1つが容量抜けしてました。 |
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これを手持ちの同容量の電解コンデンサーと交換し、通常のレベルで音が出るようになりました。 | |
それと、ヘッドフォンジャックが壊れていた(壊してしまったかも)ので、手持ちのヘッドフォンジャックと交換しました。 | |
ジャックがちょっと引っ込んでしまいましたが、使用上の不具合はありませんでした。 | |
もう一つ、直さないといけない物があります。 出力調整ツマミです。 接着剤でくっつけたような跡があったことから、おそらく、以前の持ち主のときに割れたのをくっつけてみたんでしょう。 |
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ABS樹脂用接着剤(溶剤)を使って復元を試みました。 | |
接着剤塗布後、クランプではさんで1日放置。 | |
一応、復元です。 本体に取り付けてみましたが、割れることはありませんでした。 |
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もう一つ、油汚れがツマミ類にもこびりついていましたので、無水アルコールで拭き取りました。 | |
こんな風にきれいになります。 | |
ということで、当初の目的どおり使用することができるようになりました。 |
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